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![]() 第三回モニター酒 「木戸泉純米生酒しぼったまんま」蔵元:木戸泉酒造 千葉県夷隅郡大原町大原7635 酒データ: ●原料米/山田錦 ●精米歩合/60%以下 ●アルコール度/16〜16.9度 ●日本酒度0〜+2 ●酸度/1.6〜1.8 当店価格:500ml 1207円 ![]() >>この蔵の他の商品を見る |
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【まとめ】 今回のお酒は「木戸泉純米生酒しぼったまんま」でした。木戸泉は全量「高温山廃仕込み」という全国で唯一の酒母造りから産み出される個性ある酒です。その個性ある酒がどうモニターの方々に評価されるかが今回のテーマでした。 思ったとおりに評価は分かれたようです。 加藤さんにはあまりに主張しすぎる酒が受け入れられなかったようです。また自分はそう感じられないのですが、加藤さん猿田さんは甘みが強いと感じられたようです。 いつも厳しい評価の秋田の樋口さんには「純米らしくなかなかいい」といただきました。しかしよく冷やすと水っぽいとも。この辺は小島さんも「生酒のコッテリ感が少なく飲みやすい」といわれています。この酒は生酒ですが原酒ではなく、かといって普通(15度前後)のアルコールより高い16.5度の度数と高く新鮮な酸味がコッテリ感をおさえているのかもしれません。しかしそれが口当たりの爽快さを演出していると思います。ミスターAさんはその辺をよくとらえて下さいました。 また加藤さんは「酒が強すぎて料理との相性に迷う」といわれましたがミスターAさんは「コッテリとした洋食にも合いそう」と感じています。 香りに関しては特に指摘はありませんでした。「セメダイン臭」という表現がありましたがこれは鼻のいいミスターAさんならではです。この臭いは発揮性の強いお酒「発泡性のある生酒」や発酵中のもろみなどにも多く見られる臭いだと思われます。いわば炭酸水の臭い、「スー、ツン」とした臭いとでもいうのでしょうか。 木戸泉は前出の造りから由来する高酸味が特徴で、通常の純米でも酸度2.0〜2.2もあります。全国の純米酒の平均が1.3〜1.7程ですからいかに酸が多いか分かります。またその酸味の中でも乳酸の多さが特出しています。この他の酒にはない味わい成分がどう受け取られるか興味津々でした。私的には日本酒というよりもむしろ辛口の白ワイン(しかも軽い物ではなくシャブリのようなボディの厚い物)に通じる味わいがあると感じています(でも甘いと感じられている人もいるのでそうでもないのかも?)。したがって小島さんのいうように山菜や刺身に合う酒ではなくどちらかといえば洋食向きの日本酒だといえるでしょう。 全体の評価は以上です。「自分では購入しない」と言う方もいましたがそれも妥当でしょう。蔵の方針は『ワインやウイスキーに通じる酒』を目指しています。和食だから日本酒という観念を脱ぎ、TPOに合わせ洋食でも日本酒が飲めるようにと日本酒の世界を広げてくれます。 |
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